AIRE通信Vol.61

~安心の先へ、もっと役立つ~

ついこの間、寅年がスタートしたと思ったのも束の間、もう師走です。本当に月日の経つのは早いものです。いつもAIREを支えてくださる皆様に於かれましては、忙しい日々をお過ごしの事と拝察致します。

今年も、収束しかけたコロナの影響が残りました。そして何より大きなニュースは、冬季オリンピックの終了間もなく、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、世界中が混乱しました。また、金融面では日本の異次元緩和に対し、世界的インフレ抑制のための外国の金利上昇に伴い、記録的円安が続いています。

コロナ・紛争・気候など、さまざまな要因から、供給不足と為替の影響もあってか、日本でも物価の上昇が顕著に表れてきました。確かに、生活の中で色々なものが高くなったと実感する場面が増えました。

色々なことがあった一年ですが、こうして無事に年を越すことが出来るのも、皆様のお陰と感謝しつつ、年末の訪問を実施させて頂いております。2023年が皆様にとって、幸多い一年になることを、心より祈念申し上げます。

どうぞ良いお年をお迎えくださいませ

今月のTOPIC

人生100年時代における「相続」

年末年始は家族の絆が意識される機会が多いと思います。今回のトピックス「相続」です。2015年の税制改正で、基礎控除額が6割に引き下げられました。これにより、亡くなられた方の中で、課税対象となる方が倍増し、毎年12万人程度と増えました。また、少子化は基礎控除額の減少の要因になります。

●相続財産は不動産4割、金融資産5割!

1998年には不動産7割、金融資産2割であったものが、2015年ごろに逆転しました。やはり人生100年時代をにらんで、老後資金を効率的に確保される方が増えた影響もあるのでしょうか?いずれにしても、不動産は均等に分割しにくい財産であり、分割しやすい金融資産が増えたことは、争族になりにくい点で良い事です。

●相続は2度ある事に注意!

「相続」と言えば、これから起こる可能性のある最初の「相続」に目が向きがちですが、通常は一次「相続」と二次「相続」の2回ある事を考えておく必要があります。二次「相続」では、一次「相続」よりも相続税が発生するケースや支払額が多くなるケースが考えられますが、その理由には、次のようなものがあります。①配偶者の税額軽減が無いこと②法定相続人が1名少なくなること③小規模宅地等の特例が使えない可能性があること④残された配偶者の資産も相続税の対象となること

人生100年時代の自己防衛として、金融資産を準備することは大切ですが、100年生きられない場合は、相続財産が多くなることも事実です。いずれにせよ、争族とならない為に、これらは親が生前に準備し解決すべき問題です。