AIRE通信Vol.45

~安心の先へ、もっと役立つ~

いつもお世話になり、有難うございます。アスリートすら狼狽える様な酷暑ですが、皆様に於かれましては、お元気で御過ごしでしょうか?

この度のオリンピック・パラリンピックでの他国の報道を見て、日本の気候について、季節によっては到底温暖とは言えないことを痛感致しました。やはり暑さの質が、過去とは比べ物にならないものになって来ています。

そんな中、やはり日本選手の活躍は気になる所です。活躍の裏には、言葉では表せないくらいの苦しみや困難があった事と思います。それらに想いを寄せながら、賛否両論あったイベントではございますが、一生懸命応援して参りたいと思います。

一方で、なかなかしぶといと言う表現が合っているのか、コロナウイルスの感染拡大には、終止符が打たれることなく、またも感染者数が増加傾向です。情報も錯綜し、何が正しいのか分からず、戸惑う毎日です。

しかしながら、いつまでも停滞するわけには参りません。感染予防に留意して、日常を取り戻す努力をして参ります。今月も宜しくお願い致します!

今月のTOPIC

「ヤングケアラー」の実態

中学生に広がる家族介護を厚生労働省と文部科学省が、中学2年生を対象に、初の実態調査をしました。

結果によると、家族の世話をしている人は、5.7%で17人に1人という結果となりました。そのうち約半分の生徒がほぼ毎日家族の世話をしていると答え、世話に費やす時間の平均は4.0時間でした。家族の世話をしている人の1割に毎日「7時間以上」という過酷な状況に置かれている人もいました。食事の準備や洗濯・散歩・入浴の介助と多岐にわたっています。

これらが生れる要因の一つが、●少子高齢化です。頼れる親族が減り、少ない子供の負担が増えています。●また、親の働き方の多様性に公的支援サービスが付いていってないのも現状です。

「睡眠時間が十分に取れず、授業に付いていけない」「集中力が途切れ、勉強に影響がある」という切実な声が寄せられ、進路変更を余儀なくされている人も少なくなく、人生設計に深刻な影響を及ぼしています。

更に、兄弟間の世話は非常に長い間継続し、将来の経済不安まで懸念されます。これらの解決には、ヤングケアラーのみの救済ではなく、政府の包括的な仕組み作りや企業の親の実情を把握した勤務の柔軟性等のサポートが求められます。